甘い香り
あたしは、走って走って
中庭に出ていた。
涙は既に乾いて、髪の毛が張りついている。
あたしは制服の袖でまだ濡れている頬を拭った。
信じたくなかった。
信じられなかった。
あたしの大好きなひと。
たった一人のお義兄ちゃん。
あたしは思わず今までのことを
思い返していた。
中庭に出ていた。
涙は既に乾いて、髪の毛が張りついている。
あたしは制服の袖でまだ濡れている頬を拭った。
信じたくなかった。
信じられなかった。
あたしの大好きなひと。
たった一人のお義兄ちゃん。
あたしは思わず今までのことを
思い返していた。