社会人彼氏×女子高生彼女
駅前までは歩いて10分程だからすぐに着いた。
時計を見るとまだ6時を回ったばかりだった。
『あぁ~まだ30分もある。
早く来すぎたかな。』
と1人で呟いていた。
30分がたったけど森坂さんは来なかった。
やっぱり仕事長引いたのかな。
駅前は夏祭りに行く友達やカップルがいっぱい。
それから30分たった頃、遠くで花火が上がる音が聞こえた。
本当は森坂さんと見るはずだったのに…
急に虚しくなって泣けてきた……。
『っうぅ…。ヒクッ。』
もう周りの人が気にならないくらい泣いていたとき
「あかねちゃーん。」
って声が聞こえた。
誰かなと辺りを見回すと…
誰かがこっちに向かって走ってきている。
「…森坂さん…。」
「朱音ちゃんごめんね。
ずっと待っててくれた??
仕事が長引いちゃって…」
「ううん。いいの。
こうして来てくれただけで。」
「本当ごめんね。
今から祭りに行くのもあれじゃない??……。
朱音ちゃんも可愛いし。浴衣似合ってるよ。
だからさ。今から海に行って2人で花火しない??」
「はい。行きたいです。」
「じゃあ決まり。
行こっか。」
森坂さんは車で来ていて車で海に向かった。
本当は車で来る予定じゃなかったけど仕事が終わってすぐに来たから車で来たんだって。
本当に急いできてくれたのが嬉しい。