私を愛して
なんでなのよ…
なんで、日曜日に外出しちゃいけないのよ!
わかがわからない。
なんで?
私は外に出たい。こんな誇りっぽいところにいたくない。
「嫌よ!」
「いけません!明日はブラックハウスに表敬訪問と予定が決まっております。いまさら変えることは出来ません。プリンセスも分かっていたでしょう?」
マロンはめがねを上げると部屋から出て行った。
「っ…なんでなのよぉ」
それを聞いたようにマロンは私のいやな靴の音を鳴らしながら戻ってきた。
そして、こういった。
「ああ。それと、あのヤンキーみたいなソバカスだらけの可愛くもない小間使いとは仲良くしないで下さいね」
…最低だと思った。私のどこかで、まるで糸が切れたような音がした。
「な!いくらなんでも、マロンにそんな事言う権利、ないわ!いい加減にして!シルトはいい子で、ヤンキーじゃないわ!
それに、可愛いわよ!あなたみたいなおばさんに言われたくない!」
マロンは私がブチ切れたのを見て、かなりびっくりしていた。
私が切れたのを見たのは初めてだからなのだろう。
マロンが予定とか決めて、お目付け役として仕事するのはいいわ。
感謝してるわ。
ーでも
私の初めてのお友達を侮辱するのは、いくら子どもの頃からお世話してくれたマロンでも許さないわ!
「みっ…身分が違いすぎます。あの子は小間使い、貴方様は数少ない『プリンセス』なのです」