私を愛して
「いいの?!」
ラヴは魚から目を離して、顔を明るくするとニコッと俺に笑顔を向けた。
高鳴る俺の胸。
耳まで聞こえる音。
やば
かなり嬉しい。
ラヴの笑顔…
ヤバイ…
「冗談だ!バカ…。食い物は一つだぞ」
「やった!そふとくりーぬ!そふとくりーぬ食べたい!」
くりーぬ?
クリームの間違いだろ?
「あの・・・姫」
「?」
「そふとくりーぬじゃなく、ソフトクリームですよ」
「そっそうなの…?!」
真っ赤に頬を染めると顔を隠す小さなラヴ。
怒ったり笑ったり
表情がくるくるかわって
彼女にひかれていくのが自分でも分かった。
「じゃ…そのそふとくりーむがほしい…///」
「はいはい。何味?」
「何があるの?」
俺の手を取る彼女は売店まで走った。
温かい柔らかい手。
随分小さいんだな。
身長も低いし、照れるとすぐ赤くなる頬はまるで苺みたいだ
髪の毛もフワフワして
なんだか綿菓子みてぇ
金色の綿菓子
食べてみたいな
夢の国の綿菓子。
俺はその国で何もしなくていいんだ。