叶わぬ恋だとしても。
初めてのふたりきり。
ちょこっと注意を受けて終わりだよね…?
そうは思ったものの、やっぱり怖くて教科室の前で足が止まった。
小さく深呼吸をしてノックをしようと手を伸ばした。
「お、もう来てたのか。早かったな」
「○×◇□▽△?!」
急に後ろから声がしてびっくりし過ぎた私はその場にしゃがみ込んでしまった。
「うわっ…ちょっ…どうした?!」
「…びっくりしちゃって」
「なんだ。んなことか。さ、入れ」
先生は教科室の鍵を開けた。
その間も私はしゃがみ込んでいた。
「ほら。早く入れよ」
私はしょうがなく立ち上がると
「失礼しまーす」
と言って入室した。