霊務
【礼子とオッサンー32】


「春…ねえ~」







「おや礼子君。
何呟いてるんだい?」







「いや、
春が来てるなあって。

昨日なんて
ウグイス聞いちゃって。

ホントもう4月になる
ねえ~」







「さり気なく
嘘つかないで。
寒波きてるじゃないか」







「え~かんぱぁ~?

もう寒いのは
オッサンの親父ギャグ
だけで十分だわ」








「今まで
言ったことないから」







「でも今年は楽して
生きたいなあ~

どっかにドーンと
23万円くらい
落ちてないかなあ~」







「なんだよ
そのリアルな数字!」







「私がほしい
ダイヤの指輪の値段!」







「やれやれ…
自分でバイトして
買いなさい」







「え~~~23万円って
稼ぐの大変だよ??
オッサンが一番分かる
でしょ?」







「???
まあ…
私は社会人の経験が
あるから分かるが…?」







「そうでしょ~?

23万円って
オッサンの年収でしょ?

そりゃ
大変だわ~~~~~」







「…礼子君、
前々から思ってたけど
一回ひっぱたいて
いいかな?」

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