霊務
【ヤツらの存在ー2】


「ま、まさか…
2日で私より偉くなる
なんて…」







オッサンが驚いてると、
奥から霊達がわらわらと
走って駆けつけた!







「おい!アンタ!!
今、見たぞ!
あの最強の三人が慌てて
逃げて行くのを!
あんたが追っ払ったん
だろ?
ありがとう!!!」








様々な霊が、
感謝を込めて礼子にお礼
を言った。








礼子は何のことだか
よく分からないが、
とりあえずドーモドーモ
と手を振ってる。
(アイドルか!)








みんな喜んでいる中、
隅の方でサキと、
その回りに数人の霊が
いた。







「あ、サキ!
怪我したんだって?
墓場の運動会もほどほど
にしなきゃね!


サキ……?」








こんなにも霊達が喜んで
いるのに、サキ達は
暗い顔をして俯いてる。








よく見ると、震えている
のが分かる。









「どーしたのサキ?
元気ないよ?」








「そうですよ姉御!
追っ払ったんで、
心配しなくても大丈夫
ですよ!
パーッといきましょう
パーッと!」









霊達はそう言い、
みんなが
盛り上がってる中、
サキは口を開く。








「お……おしまいだよ…
あの三人を追っ払った
のは良かったけど、
先程この子がした放送、
全校に響き渡った…
きっとヤツらも
聞いている…」








それを聞いた全ての霊が
思い出したかのように
固まり、静まる。








そして、
さっきまで明るく
騒いでた全員が、
震えだしたのだ
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