1200円の帽子
私はやるせない気持ち、寂しい気持ちをインターネットで綴った。
何たらフレンドリーとかいうよくあるSNSだ。

『――例えば、その気持ちをモノで例えるとしたら……赤リンゴに混じった青リンゴみたいな』
『みんなスタートしたのに、自分だけ靴ひもほどけちゃった的な……』

『いっそこのまま、世界終わっちゃってーとか思ったり(笑)。独りで死ぬ勇気がないんですよね。』

SNSのコメントは数ヶ月経っても無しだった。
私はそれでも構わないと思っていた。最初から自分の鬱憤晴らしの目的で始めたのだ。
しかし、ある日に突然、一件のコメントが投稿された。
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