季節が巡り...春。【貴方と出会う季節。】
また......季節が巡り......
「あの......俺と付き合って下さい。」

校舎の裏

男子に告白されているのは

私、寒河江紫(さがえゆかり)


少し間を開けてから


「ごめんなさい!」

と私は頭を下げた。

ガックリと肩を落して帰って行く男子。


(うぅ......本当にごめんなさい......)



「またフったの?紫......」

後ろから声がして、振り向く。

そこには、友達の蘭が壁に寄り掛かりながら立っていた。



「......うん......」

って私が言うと

蘭は、大きなため息を一回し

「あんた、今月に入って何人目?」

と私に聞く。

「3人......目?」

と私が言うと

蘭は顔を近付けて

「6人目よ!」

......ごめんなさい......



「未だあんたからOKを貰った者はなし!......昨日の人かっこよかったんじゃないの?」

「......」

私が無言でいると

「何?好きな人いるの?」

と聞いてきた。



好き......

というか......
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