王子様は寮長様


いや…先輩のほうが、似合いすぎてますが!?

どこかのモデルさんですか!?って感じですけど!



「緊張してる?」

「少し…。」



小さく笑う私の手を先輩がソッと握る。



「お似合いの二人だな」



声の方を見るとSOOMAの社長が部屋に入ってきた。



「椎菜さん、綺麗だ。やっぱり早苗さんの娘だね」



眩しそうに目を細める。

お母さんに似てるって言われてなんだかくすぐったい。



「これからは本当に私の娘になるんだからね。とても嬉しいよ。」

「お父さん…」

「椎菜さん…」

「ちょっと!親父、近いよ!?」



感極まった私達を蒼斗先輩が割って入る。



「新郎はヤキモチ妬きだなぁ」

「椎菜は俺の奥さんなんです。」



< 214 / 217 >

この作品をシェア

pagetop