王子様は寮長様
いや…先輩のほうが、似合いすぎてますが!?
どこかのモデルさんですか!?って感じですけど!
「緊張してる?」
「少し…。」
小さく笑う私の手を先輩がソッと握る。
「お似合いの二人だな」
声の方を見るとSOOMAの社長が部屋に入ってきた。
「椎菜さん、綺麗だ。やっぱり早苗さんの娘だね」
眩しそうに目を細める。
お母さんに似てるって言われてなんだかくすぐったい。
「これからは本当に私の娘になるんだからね。とても嬉しいよ。」
「お父さん…」
「椎菜さん…」
「ちょっと!親父、近いよ!?」
感極まった私達を蒼斗先輩が割って入る。
「新郎はヤキモチ妬きだなぁ」
「椎菜は俺の奥さんなんです。」