王子様は寮長様



「アイス?」

「はい。相馬先輩も一緒にどうですか?」



莉子がニッコリ微笑んだ

突然の莉子からの申し出にビックリした顔の先輩

てか、ありゃ、相馬先輩困ってるじゃん。



「先輩、別に無理には…
「俺が居たら邪魔じゃない?」



先輩は私を見た。

えっと、私に答えを求めてるのかな。



「邪魔なんてことはないですけど、先輩忙しくないですか?」



副寮長になってわかったが、寮長としての仕事はたいして忙しくない。

しかし、相馬先輩は先生や生徒会からいろいろ仕事や雑務を頼まれていた


私はまぁ、お茶入れが中心だけどさ。



「忙しくないよ。二人が邪魔じゃないっていうなら、俺も行きたいな。」

「やったー。行きましょうー。」



莉子、はしゃぎすぎだよ。遠くの取り巻きの女の子たちがめちゃくちゃ睨んでるから~。



私はその恐い視線から逃げるように学校を後にした。



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