王子様は寮長様



私たちは莉子の家の車で駅前のアイスクリーム屋へ向かった。


莉子も何気にお金持ちだもんね。

ひとりでアパートに住んでいた時は、時々送ってくれたっけ。


ちょっと懐かしい気持ちになっているとあっという間に着いてしまった。



「今日も混んでるね~。ここのアイスクリーム屋は人気なんですよ。」

「じゃぁ連れてきてもらってラッキーだったな」



先輩はにこやかにアイスを注文している。


他校生もチラホラいるが、相馬先輩はここでも目立っていた。


そりゃそうだよね。


背も高くて、イケメンでモデル並のルックスだ。

振り向かない女の子はいないよね。


つくづく実感した。

私なんかが隣に立ってていいのかな………。



「九条?」



相馬先輩に呼ばれてハッとした。

やだ、私、ボーッとしちゃってた!?


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