王子様は寮長様
「きゃぁぁ!きゃぁ!きゃぁ!」
「九条っ!!」
名前を呼ばれてハッとする。
目を開けると、そこには
「相馬…先輩…?」
「九条!大丈夫か!?」
「どうして…」
「帰ってこないから捜したんだ。良かった、見つけられて…」
相馬先輩は厳しかった表情から、ホッとした表情になる。
「怪我、してるのか?」
「あ、はい…」
先輩は私の腫れている足を見た。
一瞬、険しい表情をしたが、すぐに笑顔で私に向き合った。
「もう大丈夫だから。俺がいるから。」
相馬先輩は私の頭をそっと撫でた。
大きな暖かい手。
ずっと緊張していた心がホッと温まる。
不意に涙が流れてきた。
「あ、れ?なんか、勝手に…」
「うん。」
相馬先輩は私の頭を自分の肩に引き寄せた。
小さい子にするように頭を撫で続けている。
いいんだよ、と。
泣いていいんだよ、と。
甘えていいんだよ、と。
先輩の甘い香が心をとかしていく。
「うぅ~、先輩…」
涙がボロボロこぼれてくる。
先輩にギュッとしがみついて、思いっきり泣いた