私は嘘で出来ている。
店から歩いて十五分。


百貨店の一階に御用達の店はあった。


舞台用の化粧品も取り扱い、品揃えが良い。


「店に置いておく化粧品はこの店のものって決まってるの」


「あ、ここのパウダー使ってる」


「そうなんだ」


「このボディーローションもお勧めよ」


新菜ちゃんが私の手を取り、試供品を乗せて撫でてくれる。


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