私は嘘で出来ている。
「ガァ子ちゃん、塗らなくてもスベスベ…やっぱり女の子ね」


鼓動は思うより正直で。


君に伝わってしまうんじゃないだろうか。


そう思うと、一気に体温が上がるのが分かった。


「あ…良い香り。頼まれてないけど一つ買っちゃおう!皆、あれば絶対使うし!」


手を解放され、なんとか自分をごまかしてみる。


触れられた部分が、新菜ちゃんの体温に染まっている。


「…ガァ子ちゃんは私のこと変だと思わないの?」


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