はつ恋
私はクリスマス当日、買ってきて服を着て鏡の前で、念入りにチェックしていた。


長い髪は下ろして、母にクルクル巻いてもらう。


又私は鏡とにらめっこ。


佳祐が部屋に入って来たのが分からず、「お母さんこれでいい?可笑しくない?佳祐可愛いって言ってくれるかな?」


母が返事をしない。


「お母さんなんか言ってよ。佳祐が来ちゃうよ。」


佳祐が笑う。


「へっ。佳祐いたの?威かさないでよ。」


「さっきからずっといたよ。亜子の一人ファションショーずっと見てた。」


ひどいよ。声かけてくれればいいのに。


「亜子可愛いよ。」


母が戻って来た。「あららもう見つめ合っちゃって。熱いだから早く出掛けなさい。」って部屋を押しだされた。


母さんたらひどいんだから。


佳祐この白いワンピースどうかな?コートは大人ぽく黒にしてみた。


佳祐が耳元で、「今日の亜子凄く色っぽいよ。」と囁く。


私の体が熱くなる。



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