はつ恋
母は私の顔見るなり、「あら見せてつけてくれるね。」

私たちは手を繋いだままだ。

急いで離した。


母は笑いながら、「別に離さなくてもいいよ。」とからかう。


「母さん光太の分も夕飯あるかな?」


「大丈夫よ。今日はカレーだからたくさん作ったから。」「良かったね。光太カレー大好きじゃん。」


「ああ!」光太の顔が赤い。

私は光太が熱でもあるかと思い、光太の額に手をあてた。熱いのがよく分からなくて、私は自分のおでこを光太の額につけた。


母が「キスするなら他でしてよね。」


光太の顔はトマトのように赤い。


「母さんびっくりするような事いわないでよ。光太が真っ赤になってる。」


光太が「バカ亜子そんな事言うな。」


光太が私を睨む。でもテーブルの下から、そっと手を握る。


光太の手が熱い。光太の熱い思いが私に伝って来る。


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