はつ恋

亜子俺はどうしょうもない情けないやつなんだよ。


亜子を失う事は、俺が今まで生きてきた事すべてを否定するようで怖い。


今まで頑張って来た事が、音を立てて壊れて行くような気がする。

だからもう少し亜子のそばにいさせてくれ。


それから俺は岬が怖い。亜子を見る岬の鋭い目、鈍感な亜子はまったく気づいていない。

中学二年の時俺は岬に告られた。俺は亜子が好きだから、付き合えないと断った。


この事は亜子は知らない。

岬は俺と付き合いたくて、亜子に近づいたと言った。

この事を亜子が知ったらと思うと、俺は亜子のそばを離れる事が出来ない。