キミとの恋の課外授業

省にぃ、なんて答えるつもり?

ラケットを素振りしながらチラッと省にぃの方を見ると


「彼女?いるよ」


そう言った瞬間。チラッと、省にぃがあたしを見た。


あたしは、ドキンと鳴ってすぐに視線を逸らした。


「えぇ~!?彼女いるのぉ~!?」


向島さんがショックゥー!と叫んだ声に、あたしは、心の中だけでニマッと笑った。


つもりだったけど…



「里沙。顔、にやけてるよ」



恵美から耳打ちされて平常心を保とうとしたけど


ヤッパリ…省にぃの言葉が嬉しかったみたいで…。



あたしは、上機嫌で体育の授業を終えたのだった。




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