神無月の巫女
「翼…
心配かけてごめんね?
ありがとう」



自然に笑顔になれた
この人達のいる世界を
守るために







「あ…いゃ…
無事ならいいんだ…」





翼は前髪をかきあげる







「話は終わったか」



聞いた事の無い声
殺意の込められた





でもこの気配






「鬼か?」



あたしは声元を目で追う




「神無月の巫女か
随分と幼いな」





烈火の如く
燃えるような髪と瞳






なんと美しい鬼
なのだろう








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