神無月の巫女
「せ…………な…」



何処からか声が聞こえる



何処?あたしは
此処だよ……







「刹那っ……やっと
見つけた!!!」



気付いたらあたしは
翼の腕の中にいた







「嘘………なんで…
翼……?あたしが
分かるの?」





記憶無いはずなのに…
これは夢?






「馬鹿野郎……
お前の事思い出した
俺や歩、愛理は
お前無しで幸せには
なれねーんだよ!!
だから……
皆で歩いて行く
いいな!?」





皆で………?




「あたし……一人ぼっち
じゃない……?」

声が震えた
涙も止まらない





「お前は一人ぼっち
じゃねー!!」




そう言って抱きしめる
翼にしがみついた






目が覚めたら夢だった
なんて嫌だから…






確かめるように…






強く強く……








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