先輩王子のちょっと危険な甘い罠
掴まれた手首を見ると、少し爪の跡が残っていて、赤くなっていた


ノートの上で、わざとらしく手首を擦ってみる


「痛かったか?ごめん…」


「爪の跡ついちゃいました!ちゃんと切らなきゃダメですよ」


今までの私だったら、痛い!最低!って先輩を罵っていただろうな…


「ハハ…じゃ、今度お前を掴む時は前の日に爪の手入れ、しとくわ」


「そうしてください」


冗談で言うと何でも言える


「痛くしたお詫び」


先輩がノートの上にアメを2つ置いた


「やった!ありがとうございます」





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