先輩王子のちょっと危険な甘い罠
「じゃあ、土曜日は朝かなり早めに駅集合な!」


「………すか?」


「ん?何?」


「どうして、私なんか誘うんですか?」


あっ…言ってしまった


告白したワケじゃないのに、先輩の答えを待つ間、何故か緊張してしまう


「ん?2万、使っちゃったからかな〜」


またヘラヘラした笑い方をする


「航空ショーとか行くお金があったら…返してくれたらいいのに」


ポツリと言って、私は先輩の顔を見ないまま、ノートを閉じた


「行きたくねぇならいいわ」


先輩はそう吐き捨て、サッサとノートなどをカバンに入れ、図書室を出て行った





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