海の果てに-君は海賊-
リ「会いたい…ッ」
気づけば両手で顔を覆いながらあたしは囁いていた。顔を覆うのは情けない顔を見られたくないから。
オ「リウさん…残念だけど、ミツさんは、何ヶ月か前にこの島を去ったの」
リ「何ヶ月か…前?」
あくまでも、顔を両手で覆いながら、あたしはお婆ちゃんに問う。
オ「3ヶ月くらい前…だったわ」
3ヶ月…ということは。
ヨ「まだ、あまり遠くには行ってないんじゃね?」
ヨクがあたしの考えをそのまま口にする。
ロ「3ヶ月か…だったら、3つ先の島くらいじゃないかな」
この海では、次の島に着くには一月かかるらしい。ロクは何かを考え込むように頭を抱えている。
私はそんなロクを横目にお婆ちゃんの話に耳を傾けた。