王子様とお姫様の秘密の決断
「さくらちゃん?」

手を繋いだままだった先輩の手と、私の手が、急に離されて

「えっ…」

行き場をなくした私の手は、片方のバックを握っていた手に重さなり

「…俺…家の為に君と一緒になりたい訳じゃないから…」

見つめられたまま、反らす事が出来ない瞳は、何故か寂しげで…

何故先輩は、寂しげな目をしているのだろうと…
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