王子様とお姫様の秘密の決断
顔すらまともに見れない状況の中、杉本がどんな顔しているのかなんて、分かるはずもなく…

強引に掴まれた手首だけが痛くて

「ちょっ…痛い…」

「君、彼女が嫌がってるの分からないの?」

私と杉本の間に、真田先輩が割り込む様に言葉を投げてきた。

掴まれた手首は自然と放され、背中を向けた杉本は

「悪かったな」
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