王子様とお姫様の秘密の決断
足と足をこすりあわせてみたり、毛布を擦ってみても

「寒いよ…」

部屋を暖かくしていても冷えきった体は温まらない。

「寝たか?」

杉本の声で震えていた体が、ほんの少し和らぐ。

「起きてるよ」

何も言わずに部屋のドアを開けて入って来た。
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