明日、高篠先生と一緒に笑って恋が始まる。

人にどんなに嫌われようが憎まれようが平気なはずなのに。

でも俺の言い方が曖昧だったせいなのか
彼女自身あの出来事を忘れたいと思っているせいなのか

…雨霧は不思議そうな顔をして首をかしげた。



そんな仕草を見て俺はもうそれ以上何も言えなかった。

多分、後者だったのだろう。

そうだ。
忘れたいと思っているのだ、
彼女は。


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