明日、高篠先生と一緒に笑って恋が始まる。

いつも虚無感の中過ごしてきたはずなのに彼女のその一言で

「キレイだ」

と思えるそんな感情がまだ自分の中にあることに気づいた。


俺の返事に彼女は少し意外そうな顔をした。

彼女が俺を見つめる。



「あのときは…悪かった」


化学準備室でのこと。

彼女は怒っていないのだろうか。

怯えてはいないのだろうか。

そう思いながら。


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