明日、高篠先生と一緒に笑って恋が始まる。

担任になることもなければ。

こんなことには。

彼女も。

俺も。

こんな思い煩うことなどなかったかもしれないのに。

もっと別の出会い方をしていればまだよかったかもしれない。

いや、
でも結果は同じだろう。

ため息をひとつついて窓の外を見る。

準備室の窓からはグラウンドが見え

木々の緑が一段と濃くなってきたように思える。


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