明日、高篠先生と一緒に笑って恋が始まる。

聞きたかったけれど。

せっかくの今の時間が壊れてしまうのが嫌で聞けなかった。

「どうした?」

先生は黙り込んでいるアタシに聞く。


「いえ、なんでもないです。
いつもこの道は結衣…森本さんや木村くんと一緒に通っているんですが
先生と一緒だとまた景色も違って見えるんだなと思って」

そう、
先生と一緒だといつもの風景も違って見える。

今まで見えなかったところが見えたり。


「森本は…いつも仲良くしているコだね?
確か中学から一緒なんだっけ?」

「そうです。
同い年なのにとても頼りになるんですよ」



< 384 / 502 >

この作品をシェア

pagetop