明日、高篠先生と一緒に笑って恋が始まる。

店に入ると彼女は何か小物を見ているようだった。

「なにかある?」

「こないだ別の店で…結衣…
森本さんと一緒に来たときに洋服は高いから到底無理で…
それで…」

そう言いながら雨霧はディスプレイされていた小さなバレッタを嬉しそうに手に取る。


「あ、あった!
これなら可愛いしそんなに値段も高くないからいつか買えたらいいなって思って…」

さっきまでの緊張した彼女の表情は消えて笑顔で答える。



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