明日、高篠先生と一緒に笑って恋が始まる。
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どれくらいの時間がたったのか…

「雨…霧?」

聞き覚えのある声にアタシは顔を上げる。

「空…く…ん」

アタシは慌てて涙を拭う。

彼は何も言わず泣き崩れていたアタシの手を取って立たせる。


「ずぶぬれじゃないか」

そう言って木村くんは傘を差し出す。


傘の中で2人向かい合わせになり、
でも言葉が出ない。

何を話せばいいのか。

アタシ何を言えばいいのか。





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