明日、高篠先生と一緒に笑って恋が始まる。

まあ、適当に相手したところで誰もそれに気づかない。

相手の表情に合わせて自分はそれに応える。

それだけ。


生徒たちが教壇を囲む。

「そうだね。
でもやっぱり数学は数学の先生に聞いたほうがわかりやすいと思うよ?」


でも
この女子生徒の輪の中には決して入ってこない

雨霧 葵。


ふと顔を上げるとやはり雨霧は俺から遠いところにいた。

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