修羅と荊の道を行け
荊道６
咲耶のおばさん、明乃さんから電話が来て、旦那が一緒に飲みたいから来いと言われた時は、正直焦った。

父親の前におじさんの方にぶん殴られるかと思い覚悟していたが、店に行って見ると、気の良さそうな男がオレを待っていたと迎えてくれた。

｢守田美雪(もりたよしゆき)です。咲耶がお世話になっています。｣

｢浪川千尋です。お招きいただきありがとうございます｣

頭を下げると明乃さんが席につくよう促してくれる。

｢急に呼び出してごめんね。この人がどうしてもってきかなくて｣


｢可愛い姪っ子の彼氏を見たいと思って何が悪い。咲耶は娘みたいなもんだろ。そういうことは、いつかはオレの息子になるかもしれねぇってことだ｣

｢気が早い人だね。ごめんね｣

｢いえ。オレもいずれはと考えてることですから｣

付き合って間もないが、オレの決心している。咲耶と結婚してみせると。

そのためには、外掘りから埋めて行く。将を射んとすれば馬を撃てを実行することにした。
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