修羅と荊の道を行け
咲耶と付き合うようになってから妄想癖ついてしまったようだ。

風呂から上がって、また新井の服に着替えた。またホストみたいだと思いながら脱衣所を出た。

「よっ!ホストさんご出勤?」

氷樹さんがニヨニヨした顔でオレの前に立った。

「咲耶の幼なじみの服を借りただけです。着替え持って来てなかったから」

「あんたと眞一郎くん体型似てるからね。ご飯だってよ」

どうやら朝食だと呼びに来てくれた様だ。よくオレの出てくる時間が分かったな。

「さっちゃんがもうすぐ出てくるだろうからって」

どんぴしゃね、あんたたち熟年夫婦みたいでイラッと来るわ。と舌打ちをした。そのイラッとしてる対象は咲耶ではなく全てオレに向かっている。

「何でそんなに敵意剥き出しなんですか?」

「私の咲耶を奪ったからよ」

はっきり言われた。
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