修羅と荊の道を行け
荊道2
「はぁ、オレはガキか…」

仮眠してたら、咲耶の夢を見た。

呼べばオレの傍に来て、オレの膝の上で胸に擦り寄って来た。

猫の様に唇を可愛らしく舐められたり、喉元を撫でると小さい笑い声を漏らして

「きもちいい」

とうっとりと言うもんだから、押し倒してことに及ぼうしたところで目が覚めた。


「はあ…」

ため息もでる。

申し訳ない気持ちでいっぱいだ。

付き合っても好きだとも伝えていないのに、好きな女を夢であろうと押し倒ししまった。

「あら、ため息なんかついて恋患いかしら」

先輩に図星をつかれてドキリとしたが顔には出さずに

「そんなんじゃないです」

とソファから起き上がった。
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