【短】愛しのハニー☆―Sweet Honey―
「そんなことわかるわけねーだろ。彼女じゃねーんだから」


裕樹は呆れたようにそう言った。




「まっ、小枝子は誰にも渡さねーけどなぁ」


小枝子は俺のだし。




「……はいはい。わかってますよぉ」


裕樹は唇を尖らせた。




「早く授業終わんねーかなぁ」


早く小枝子に逢いてーっ。




「……お前、そんなに小枝子ちゃんが好きなんだな」


裕樹はそう呟くと、机に頬杖を付いた。




「ああ。世界で一番、小枝子が好きだ」


あんなに優しい彼女を持った俺は、ほんと幸せだよなぁ。




これはもう、小枝子に感謝だ。
< 10 / 41 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop