どこかで誰かが…
「でも、とりあえず友達からって…」

「は?」

「清瀬らしいでしょう?」

「ワケわかんね。結婚前提のおつきあいっつーのは聞いたことあるけど、おつきあい前提の…友達づきあい?なんだそれ?!」

「結局、つきあってるのと同じことだよ。」

「なら、はじめからオッケーしろって話じゃね?…て言うか、その時はどーするんだ?“合格!”とか言うつもりか?何様なんだっつーの!」

「でも、たまに聞かない?“いつの間にか付き合ってた〜”とか言ってるカップル。」

「それは、先にヤッてた奴らの言うコトだろ?」

「…それって経験談?」

「は?ちげーよ!」

「べつにいーけど。」

「…よくないよ。」

「?」

「その性格、直したほうがいいぞ。」

「!」

「言いたいことは、我慢しないで言えよ。」

「え?べつに私、我慢してないよ。」

「そ?」

「うん。」

「…とにかく、これから先、何か言いたいことがある時は、気持ち押さえ込まずに何でも言うこと!」

「…わかった。」

「全てに、ちゃんと応えられるか分からないけど、言ってくれないと分からないから…」

「どーしたの?」

「…わかんね。けど、なんか今、急に思ったんだ。」

「あはは、変なの!」

「…」


確かに、少しずつ何かが変わってきていた…

< 321 / 433 >

この作品をシェア

pagetop