紅龍 ―2―
「あぁ。…―それよりなぜ笑っている。」
「ふっ。いえ、特に気にしないで下さい。」
晃人が笑っているのを惇さんも不思議に思ったのか、眉間に皺を寄せながら晃人に聞く。
しかし、晃人は笑ったまま流した。
何かおかしい。
でも俺には何も分からない。
ただ、晃人の目先にあの女が居るのが分かった。
いったい……―っ!!
「か―…帰るぞ晃人。お前等も行くぞ。…―惇さん。今日はありがとうございました。」
俺は瞬時に晃人を連れて理事長室を出ようとした。
…―晃人、お前何やってる。
冷や汗が止まらない。