紅龍 ―2―
「龍!!」
今にも暴れ出しそうな龍を晃人が制御する。
「晃人。」
しかし、龍は止まることなく晃人を睨み付けた。
晃人の顔が強ばる。
「晃人―…龍。」
二人の名前を口から落とす。
俺はただ、“あの頃”のような龍とこれ以上口を開こうとしない晃人を見つめることしか出来なかった。
龍はもう晃人を睨むのをやめて隼人を睨み付けている。
隼人はそんな龍を見てふっと小さく鼻で笑った。
…―嫌な予感がする。
隼人の口が開くのがスローモーションのように見えた。