ひとりじゃないから
「せんせ、」
「おー来たか!悪い、オレまだ飯食ってる」
「ん、」
「そこのやつ、コピーかけてくれねえか?」
「何個?」
「何枚!だろ?全部150枚ずつな~」
先生はお弁当を出して、食べ始めた。
ガッチリしたひとだから、たくさん食べる。
いつもコンビニなのに…
「オレ小学生の妹がいてさ、たまオレのも作ってくれんだ。朝電話掛かってきて、今日弁当取りに来いって。いきなりだぞ?今日なんて寝坊したのに」
あたしは、コピー機がリズムよく紙を出しているのを見ながら、そんな幸せそうな家族の話を聞いた。
お母さんのお弁当、いいな。