素直の方が好きですか？

時間切れ

「もしもし？」

『想、確かに明日だからね？』

「わかってるよ。」

俺は、大学を卒業した。(時間飛びすぎとか気にしない)

そして、約束の日は明日にせまっていた。


『彼女、来ないんでしょう？』

「来る！絶対！」

『まぁ、いいわ。どうせ明日なんだから今のうちに荷物まとめておきなさいよ』

「知るか！」

ガシャンと受話器を叩きつける。
勝手に決めつけられてたまるか！

智葉は来るんだ。

絶、対……に。

『どうせ明日なんだから』

その言葉が俺の胸に突き刺さる。

不安の塊が俺の中に生まれる。

本当に、来るのか？
だって、もう明日だ。
卒業だってした。

なのに、智葉が来る気配はない。