ヤンキー彼氏上等



「おっはよー」



「オッス心音」



「オッス健斗」



この生意気ヅラの男は
竜崎 健斗
(りゅうざき・けんと)

私のいとこだ



「ねぇ健斗っ
転校生見た?」



私が訪ねると
はぁ?と健斗が首をかしげた

やっぱコイツが知るわけないか



「おいお前ら席につけー」



教室の扉が開き
担任の森田が入ってきたと同時に美佳が
教室に滑りこんできた



「セーフ」



美佳はそう言うと森田をチラッと見た



「まーギリギリだな」



森田がそう言うと
美佳はよしっと
ガッツポーズをした



「おいっ入っていいぞ」



森田は美佳に
席に座れとゆうと
廊下の方を見て
そう言った



「わぁ」



教室に入って来たのは
茶髪で
耳にはピアス
いかにもヤンキーみたいな人だった
顔も最高にかっこいい



「さすが」
「東京…」



私と美佳は
その男の子に見とれてしまった



「軽く自己紹介してくれ」



森田がそう言うと
男の子は
はぁとため息をついて
顔を上げた



「荻田 要
(おぎた・かなめ)です」



それだけ言うと
俺の席どこ?と言う目で森田を見た



「なんだそれだけか
まぁいい
お前の席はあそこだ」



そこは私の後ろの席だった


これで東京の事が聞ける
私は心の中で喜んだ



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