愛のため息
そんなタカちゃんを見ているととんでもないことを言ってしまったんじゃないかって気になるじゃん。




恥ずかしさからカァっと頬が熱くなる。




外の街灯しか灯りはないのがせめてもの助けかもしれない。




『欲求って…』




「だって…さっきだってガマンできなかったってキスした」




そう言えば耳に届いたのはタカちゃんの大きなため息。




間違ったことを言ってしまったのかと泣きそうになった。




込み上げてくるモノをグッと堪えるように下を向いて唇を噛むと




ポンポンと頭にタカちゃんの手の感触がした。




『バーカ』




そして聞こえてきた軽い口調。




そっと顔をあげれば苦笑するタカちゃん。




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