幼なじみ君と幼なじみちゃん♪



「谷沂広さ〜ん♪待ってたんだよ〜?
今日こそ、槻沛くんの連絡先教えて?」

「魚糠【うおぬか】さん…磨梛抖に聞いてみないと…」

「それ、ばっかしか言わない、よね〜?
毎日一緒に来てるの知ってるんだから」

「ちょっと、慄梛にそんなこと言うなら
自分で磨梛抖くんに聞いたら?」

「相沢さんは黙ってて〜?
槻沛くんのこと、綵【あや】が好きだから教えてて言ってるのに中々、た・だ・の・幼なじみちゃんは教えてくれないんだもん
綵、傷ついちゃった…」

「うわぁ、綵が可哀想、
連絡先くらい教えてあげてもいいじゃんね」

「可哀想、可哀想って言ってる暇があるなら
少しは自分で動いたら?
ただの幼なじみだけで
そんなに仲良いわけないでしょ
慄梛、もう行こう」



入学してから毎朝、同じクラスの魚糠さんたちが
昇降口で待ち構えて瑞梨がこうして助けてくれる日が続いてた



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