偽りのプリンセス




無理やり馬車に乗せられ、お城まで連れてこられた私。


お城に来るのは、一昨日以来。


舞踏会に行ってから、二度目だった。


「さぁ、行きましょう」


男たちに案内され、広いお城の中を歩く。


閉ざされたカーテン。


明るいシャンデリア。


高級そうな真赤な絨毯。


薔薇の生けられた花瓶も、これまた高級そうだった。


< 3 / 16 >

この作品をシェア

pagetop