超モテ子の秘密


「そんなのいいのよ。」


やっぱりお母さんはかなり遠慮していた。


でも、お父さんは私と将太の顔を順に見て、思案顔をしたあと、納得したように口を開く。


「わかった。2人がそこまで言ってくれるなら、喜んで行かせてもらうよ。ありがとう。」


そう言って、お父さんは私達に笑いかけてくれた。


それで私達の顔もほころぶ。


「でも、あなた…」


まだ心の決まっていないお母さんをお父さんはこう説得した。


「幸子、さやかと将太がせっかくプレゼントしてくれたんだから、2人で行ってこよう、な。」


お母さんは少しお父さんの目を見つめたあと、私達の方に向き直った。


「…じゃあ、行かせてもらうわ。ありがとう。」


さっきまで困ったような顔をしていたお母さんの顔が、幸せそうな表情にかわっていく。


「楽しんできてね。」


「留守番してるから。」



この時が、家族4人の一番幸せな時だった―――。




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