超モテ子の秘密


そう願ったときに聴こえたのは、鈍い音と何人ものどよめきの声。


私はまるで恐ろしいものでも見るように、ゆっくりと恐る恐る目を開けた。


そうして、目に飛び込んできたのは、

地面に尻もちをついた先輩と、

息を切らし、かたく拳を握った和也君――。


そんな、嘘だよね……。


私は地面に足が張り付いたように動かず、声も出ず、ただ突っ立っていた。


……やってないよね…?



すると、程なくして先生が何人か走ってきた。


「どきなさい!」


「2人とも何をしているんだ!?一緒に来なさい。」


そうやって強く言う先生に、和也君たちは連れていかれていく。



……私、和也君を止められなかった…。


こんな最悪な形で、また巻き込んでしまったの……?


雨と一緒に、私の目から雫がこぼれ落ちた。


……馬鹿なのは、私だ……。


私が和也君の優しさに甘えてきたから、

私が中途半端だったから――。


私がしっかり和也君に断っていればこんなことにはならなかったのかな……?


私が悪いんだ。



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