ツギハギ
なら…
私がみたカップルは?
私が聞いた声は?
壁の男
覗いていた男は?
「あ…私、犯人見ました」
梓が思い出したように口にすれば
管理人は喉を鳴らし唾を飲み込んで
「……犯人の男性も
自殺してるんです。この部屋で」
そう、静かに告げた。
梓は信じられないと脱力したように部屋に戻った
なら、あれは誰?
呆然と
ベッドに座っていれば
携帯が鳴る。
表示を見れば
若菜の彼氏
梓がでれば
若菜と連絡がつかないという事だった。
なんでも最後に若菜は
「梓の隣人に文句言ってから帰る」
そう告げたらしい。
梓は口元を抑え
声にならない泣き声をあげた。
それは
若菜が確実に隣の部屋に行ったと言う事実。
体験した出来事から
どこかで
若菜はもう帰って来ないと思ってしまったから。
そしてそれから警察が
若菜を捜索したけど
本当に見つからなかった
梓はあの時扉を開けていたら違ったのかと
いつまでも後悔して
そして時は流れ―
梓は大学を卒業し
就職が決まった。
あの部屋はあれから直ぐにでて、別の学生寮に戻って
そしてまた、社会人生活をする為に新しい新居を見つけていた。
私がみたカップルは?
私が聞いた声は?
壁の男
覗いていた男は?
「あ…私、犯人見ました」
梓が思い出したように口にすれば
管理人は喉を鳴らし唾を飲み込んで
「……犯人の男性も
自殺してるんです。この部屋で」
そう、静かに告げた。
梓は信じられないと脱力したように部屋に戻った
なら、あれは誰?
呆然と
ベッドに座っていれば
携帯が鳴る。
表示を見れば
若菜の彼氏
梓がでれば
若菜と連絡がつかないという事だった。
なんでも最後に若菜は
「梓の隣人に文句言ってから帰る」
そう告げたらしい。
梓は口元を抑え
声にならない泣き声をあげた。
それは
若菜が確実に隣の部屋に行ったと言う事実。
体験した出来事から
どこかで
若菜はもう帰って来ないと思ってしまったから。
そしてそれから警察が
若菜を捜索したけど
本当に見つからなかった
梓はあの時扉を開けていたら違ったのかと
いつまでも後悔して
そして時は流れ―
梓は大学を卒業し
就職が決まった。
あの部屋はあれから直ぐにでて、別の学生寮に戻って
そしてまた、社会人生活をする為に新しい新居を見つけていた。